
K-Tronics Ensemble / House Of Calypso
眩いピアノが夜のフロアを照らす…Italo House黄金期を象徴する永遠のClassic。1990年、UK City BeatからリリースされたK-Tronics Ensemble / House Of Calypsoは、Italo Houseというジャンルがもっとも輝いていた時代を象徴する1枚です。
Italo House黄金期を刻んだCity Beat盤
プロデュースを手がけたのは、Soft House Company名義でもお馴染み、イタリアを代表するキーボーディスト/プロデューサー Francesco Montefiori。彼の紡ぐ「儚くも美しい鍵盤の光」が、このレコードのすべてを物語っています。US Garageの温度感とヨーロッパ的メロディ感覚が交差する、90年代初頭ならではの空気がシッカリと封じ込められています。
ピアノが主役のA面 Club Mix
A面 Club Mix はイントロから胸が高鳴る展開っ!繊細なピアノラインが静かに立ち上がり、そこへ暖かなパッド、軽やかなハイハット、丸みのあるキックが流れ込む。針を落とした瞬間、フロアの温度がフッと上がるような、まさにItalo Houseの王道をいくサウンドです。Sandée / Notice Meからサンプリングされた印象的なスキャットが柔らかく差し込まれ、ヴォーカルを主役にしない音のレイヤーで魅せる90年代初期ダンスミュージックの美学が見事に表現されています。
深夜帯を支配するB面 Dub Mix
そして、レコードを買うなら絶対に聴いてほしいのがB面 Calypso Of House (Dub Mix)。ピアノ主体のA面に対して、こちらはより深いゾーンへ潜り込むような感覚が魅力で、低く沈み込むベースライン、幻想的に揺らめくエフェクト、そして薄明かりのように浮かび上がるドリーミーなキーボードがカンペキに調和します。クラブの暗がりで聴くと、音の奥行きが一気に広がるタイプのDub Houseで、Larry Levanをはじめ多くのNYC/UKのDJが好んでプレイしていたのも頷ける完成度ですね。
Italo House特有の多幸感と切なさ
当時のItalo Houseは、US Garageの温かさとヨーロッパのメロディセンスが混ざり合った独特の多幸感が魅力でした。この曲も例外ではなく、メロディは切なく、それでいて前へ進むビートが背中を押してくれる。歌詞らしい歌詞は存在しないものの、感情の動きを音で描くこのスタイルこそがItalo Houseならではっ!忙しい日常のなかで、フト心が軽くなる瞬間を与えてくれる1曲です。
12インチでこそ味わえる完成度
オリジナル盤の音圧の良さも大きなポイント。ピアノのアタック、ベースの沈み込み、エフェクトの残響の伸び…12インチならではの美味しい部分がシッカリ楽しめます。Italo Houseファンはもちろん、Piano House、Deep House、Garage好きにも強くオススメできるクラシックで、House Of Calypsoは単なるクラブトラックではなく、「美しさ」と「深み」が共存する、時代を超えて聴き継がれるべき永遠の名曲です。











